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CONFERENCE (DOMESTIC) WIS: 大規模言語モデルを用いた実用的なデータベース並行性異常検出・評価システム

中園 翔

第18回データ工学と情報マネジメントに関するフォーラム(第24回日本データベース学会年次大会) (DEIM 2026)

March 01, 2026

マルチスレッド・マルチノードを前提とする現代のデータベースは高い並行性によって性能を向上させている一方で,分離性違反や一貫性違反といった並行性異常の温床となっている.先行研究ではこれらを検出するブラックボックステストの手法が多く提案されてきたが,既存の検出手法は,KVSインタフェースへの限定,クライアントトレースの必要性,SQL全文のキャプチャといった実運用を困難にする前提を置いている上,検出された異常の「善性」と「悪性」の判別ができないという本質的な課題を抱えている.本論文では,これらの問題を解決する並行性異常の検出システム Workload Insight (WIS) を提案する.WISは,標準的な監視ツールのメトリクス(ダイジェスト化・後方カットされたSQL情報)のみを入力として並行性異常を検出し,LLMを用いて具体的な脆弱性シナリオを生成・提示することで異常の善性・悪性の判断を支援する.DySQL-Benchデータセットを用いた評価実験により,WISは多様なSQLパターンに対して偽陰性なしで並行性異常を検出できること,1024文字以上のカットサイズがあれば92\%の検出精度が得られることを示した.また,LLMによるシナリオ生成によって並行性異常の検出結果の善性・悪性を判定できることを示した.

Paper : WIS: 大規模言語モデルを用いた実用的なデータベース並行性異常検出・評価システムopen into new tab or window (external link)