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カンファレンス (国内) Mentoring-Reverse Mentoring:多チャンネル音源分離における教師なし学習のための知識伝搬フレームワーク

中込 優 (早稲田大学), 戸上 真人, 小川 哲司 (早稲田大学), 小林 哲則 (早稲田大学)

日本音響学会 2020年秋季研究発表会 (ASJ 2020 autumn)

2020.9.9

本研究は、教師なし学習の新しい枠組みとして「Mentoring-Reverse mentoring」の概念を導入し、多チャンネル音源分離に適用する。音源分離技術は、複数の話者が同時に発話する雑音環境下の信号から各音源を分離する技術で、多くのアプリケーションで重要である。教師あり音源分離法は高い性能を持つが、大量の教師データが必要で、実環境での正解信号の取得が困難である。提案する「Mentoring-Reverse mentoring」の枠組みは、知識や経験の少ない「Junior」システムが経験豊富な「Senior」システムを模倣し、その後、成長した「Junior」から「Senior」へ知識を伝搬する。この相互の知識伝搬により、双方のシステムが成長する。この枠組みは、知識蒸留やTeacher-student学習と関連があり、2つのシステムが相互に成長することで、観測された混合信号のみから効率的に学習を行うことを目的としている。