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その他 (国内) 差分プライバシと準同型暗号の組合せに関する研究動向調査

牛山 翔二郎 (早稲田大学), 工藤 雅士 (早稲田大学), 髙橋 翼, 井上 紘太朗 (早稲田大学), 鈴木 拓也 (早稲田大学), 山名 早人 (早稲田大学)

コンピュータセキュリティシンポジウム2020 (CSS 2020)

2020.10.26

近年,クラウドコンピューティングが新たなネットワークサービスとして注目を集めている.しかし,データ保管やデータ処理の過程において,クラウド上のサーバやデータ解析者へのプライバシ漏洩が懸念されている.プライバシ漏洩への対策として,本稿では2 つの手法に注目した.1 つは,データにノイズを加えることで,データ提供者の元データの値が推測されることを防ぐ差分プライバシである.もう1 つは,暗号化した状態のままの演算を可能にする準同型暗号である.差分プライバシと準同型暗号を組み合わせることで,計算結果の出力値に対するプライバシ保護と,データの通信や保管および計算過程における秘匿性の両方を達成するシステムを構築することができる.本稿では,差分プライバシと準同型暗号を組み合わせたプライバシ保護手法に関する研究調査を行い,近年の傾向についてまとめる.具体的には,データの収集方法やノイズを加えるタイミングなどに焦点を当て,特に差分プライバシと準同型暗号の組み合わせ方とユースケースについてそれぞれ分類し,今後の研究動向について考察する.

Paper : 差分プライバシと準同型暗号の組合せに関する研究動向調査新しいタブまたはウィンドウで開く (外部サイト)