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論文誌 (国内) WEB上Q&Aサービスへの投稿ログデータにおける認知症者の介護で家族が抱える困難と悩み

小沢 彩歌 (滋賀医科大), 平 和也 (京大), 村山 太一 (NAIST), 藤田 澄男, 伊藤 美樹子 (滋賀医科大), 荒牧 英治 (NAIST)

日本ヘルスコミュニケーション学会雑誌第11巻第2号 (日本ヘルスコミュニケーション学会雑誌)

2020.10.1

WEB上のQ&Aサービスへの投稿ログデータを用いて認知症者の家族にとっての介護上の困難や悩みを明らかにすることを目的とする。2014年1月~2018年4月までに、ヤフー知恵袋の「介護・福祉」カテゴリーに投稿された102,267件の質問から認知症者の家族介護者による質問3,446件を抽出し、“認知症”と介護上の困難を捉える“悩み”“困る”“難しい”について、各語と関連する単語100語を特定し、定性的にカテゴリー化した。“認知症”と相関の強い100語から『認知症の症状』『医療・介護サービスの利用と手続き』『加齢や病気の進行に伴う変化への家庭・地域内における対応』の3つのコアカテゴリーが明らかになった。これらのうち、先行研究とは異なる本研究の特徴的な悩みや困難として、療養場所の選択や生活の変化に伴う意思決定による心理的葛藤や医療・介護サービスの未充足感、困りごとや悩みをどこに相談すれば良いかわからないといった、専門職につながる前の相談先に関する悩みを抽出することができた。今後、インターネットを用いた 介護者支援体制の整備に向けて基礎となる知見を明らかにできたと考える。

Paper : WEB上Q&Aサービスへの投稿ログデータにおける認知症者の介護で家族が抱える困難と悩み 新しいタブまたはウィンドウで開く (外部サイト)