セキュリティ・プライバシー
個人に関わる情報(パーソナルデータ、アイデンティティ情報)を安全に保護しつつ、安心して活用するための認証技術、トラスト管理技術、プライバシー保護機械学習技術の研究開発を推進しています。 認証技術の標準化団体FIDOアライアンスに参加し、パスワードを使わない認証(パスワードレス認証)技術の国際標準化に貢献し、パスワードに頼らず安全性と利便性を両立するアイデンティティ管理基盤の実現に取り組んでいます。 また、差分プライバシーを保証した連合学習をスタンプサジェストに導入するなど、LINEヤフーのサービスで利用される技術を研究開発しています。
-
ユーザー中心のアイデンティティ管理
FIDO認証を応用し、プライバシーに配慮しながらユーザーが自分自身で自らのパーソナルデータを適切に扱うためのアイデンティティ管理技術の研究開発に取り組んでいます。 アイデンティティプロバイダーがFIDOサーバーを容易に開発・運用できるようにするために、FIDO認証の実装に必要となる機能をサービスとして提供するPKaaS (Public-Key based authentication as a Service) や、FIDO認証の結果を活用した検証可能な証明書(Verifiable Credentials)によるアクセス制御方法について研究を進めています。
-
Privacy-preserving Machine Learning
十分なプライバシーへの配慮と多様なユーザーへの深いパーソナライズの両立を目指してプライバシー保護機械学習技術 (Privacy-preserving Machine Learnign) の研究開発に取り組んでいます。 プライバシー保護型の機械学習の一つの形として、差分プライバシーや秘密計算などのセキュアなコンポーネントを組み込んだ、より安全で信頼性の高いFederated Learning / Analyticsについても研究しています。
また、機微なデータを安全に活用する手段として、差分プライバシーを保証した合成データ生成技術についても研究成果を論文発表しています。 本領域は、機械学習に加えて確率的データ構造や暗号学的な知識、リスクアセスメントといったデータ活用の総合力が問われる研究トピックです。