Publications

その他 (国内) 第3世代Intel Xeon Scalable Processorsによる大規模Enclave領域を用いたShufflingの検討

長谷川 聡, 綿岡 晃輝, 髙橋 翼, 竹之内 隆夫

コンピュータセキュリティシンポジウム2023 (CSS2023)

2023.10.23

プライバシを保護しながらデータ収集するローカル差分プライバシ (LDP) 技術の拡張として, 有用 性とプライバシのトレードオフを改善する Shuffling が盛んに研究されている. Shuffling はユーザの匿名性 を担保する通信手段によって, LDP 技術で保証したプライバシーの増幅を可能とする. 本研究は, Shuffling の実現方法として, Intel SGX 等 CPU に搭載された Trusted Execution Environment(TEE) を用いた手法 に着目する. 従来の多くの研究では, 旧世代の Intel CPU を前提とすることから,TEE のセキュアな計算 可能領域 (Enclave) が小さく, 実行上の制約が大きかった. 昨今の第 3 世代 Intel Xeon SP からは大規模 Enclave 領域も可能となったが, これらにおいて適切な Shuffling の構成方法は非自明である. 本研究では, 第 3 世代 Intel Xeon SP を用いて, Shuffling を効率よく実現する方法を複数検討し, それらの方式を比較・ 評価した結果を報告する. 結果, およそ 1000 万ユーザの処理を 20 秒以内で完了し, 従来の Intel CPU での 実施を想定したケースと比較しおよそ 1.4 倍高速に動作することを確認した.

Paper : 第3世代Intel Xeon Scalable Processorsによる大規模Enclave領域を用いたShufflingの検討新しいタブまたはウィンドウで開く (外部サイト)